完全微分方程式と積分因子の話
ふくほです。
今回は完全微分方程式と積分因子について
わかることをまとめます。
1. 完全微分方程式とは
という形の方程式のうち
であるものをいいます。
今回は、(2) を満たさない (1)の形の
方程式の解法をまとめていきます。
2. 両辺に掛ける関数を考える
完全微分方程式でない場合
両辺にとの関数を何かかけて
完全微分方程式に持ち込むことを考えます。
その関数(積分因子と呼んでいます)をとします。
これが成り立つようにしたいです。
ここで、がのみの
関数の場合とのみの
関数の場合について考えます。
(どちらかに絞らないととても難しいので)
2.1. xのみの関数の場合
(3) を整理すると
となります。
()
これをについての微分方程式と
みなして解を求めると
となります。
2.2. yのみの関数の場合
(3) を整理すると
となります。
()
これをについての微分方程式と
みなして解を求めると
となります。
3. 完全微分方程式の解法に従う
以下、微分方程式を
とします。
完全微分方程式の解法に従って
両辺を積分します。
以下が解になります。
ここの は適当な定数を入れます。
を入れることが多いそうですが、で
値を取らない関数も存在するため考慮が必要です。
最後に
式変形により
の形にして解く方法もありますが
この式変形を行っても
上手く解けない場合があります。
ぜひこの解法も頭に入れておきたいですね。
数学わかりたい。